経営と体調管理(初級編)
よく「毎年風邪をひいているような人は、会社経営はできない」という話をする。
毎年風邪をひいて仕事を休む社員というのは、大抵同じ人が多い。
どの会社でも、入社式や入社時研修で、「体調管理は自己責任でしっかりするように!」という話をされると思う。
これは、体調管理を怠って会社を休むようなことがあると、仕事に穴をあけてしまうとか、周りの人に迷惑がかかるからということよりも、もっと奥の深い話だと思う。
なぜなら体調管理こそ、経営の基本だからです。
体調管理とは、会社経営でいうところのリスク管理そのものだからです。
風邪をひかない人は、風邪をひく人と比べて、身体が強いとかそういうことではなく、風邪をひかないようにしているだけです。しょっちゅう風邪をひく人は、自身のリスク管理マネジメントができていないだけです。
風邪をひかない人や、風邪をひくわけにはいかないと思っている人は、まず風邪をひく仕組みを調べます。そしてその調べた内容を元に日々自己管理(自己マネジメント)をしているのです。
例えば。。。ハンカチひとつとっても、
①自分のハンカチを持っていますか?
②そして毎回ハンカチで手を拭いていますか?
③使うたびにハンカチの面を変えていますか?
④毎日ハンカチを取り換えていますか?
この4つ全てやっていますか??
エアーで飛ばすのは飛沫を受ける可能性があります。
また、トイレの使い捨てペーパーにも飛沫している恐れがあります。
他にも、
・電車に乗ったら、降りるたびにトイレ等で手を洗っていますか?
・ドアや窓を開ける時には指先を使わないようにしていますか?
・1日に何度顔を洗っていますか?
・体温が下がらないように意識していますか?
・風邪の流行る時期には、意識して食事の内容を変えていますか?
・睡眠は入浴後90分以内を目安にしていますか?
・腸内免疫を高めるために1日12時間の絶食時間を設けていますか?
などなど、挙げるときりがないですが、風邪をひかない(ひけない)人は、風邪をひかないように自己管理をしているのです。
上記以外にも気をつけるべきことはありますが、たとえば私の例でいうと、過去20年インフルエンザにかかったことはありませんし、風邪もほぼひきません。風邪っぽいかなと思うことはありましたが、そんな時は更に自己管理レベルをもう一段上げることで、大事にはならず、すぐに直ってしまいます。
しょっちゅう(毎年)風邪をひいている人は、自己管理やマネジメントレベルの低さをアピールしているようなものです。
平時からトラブルに備えた習慣をつける。いざかかってしまったら即座にアラートレベルを上げて、早期に終息させる方法に切り替え、大事に至らないようにする。
こうしたことは経営も同じです。
最初は意識しないとなかなかできませんが、それを意識しなくても自然とできるくらい平時の感度を高めるということが、体調管理でも経営でも重要です。
おまけ
会社で風邪をひいている人を見かけると、見て見ぬ振りせずに、「今すぐに帰えりなさい。必ず病院に行くんだよ。」と言って帰します。大抵「ありがとうございます。」と感謝されてしまうのですが。。。
実は。。。
相手の体調を気遣っていないわけではなく、少しはそんな気持ちもあるんですが、大半はそういう意味で言っているわけではないです。
風邪をひいた状態で会社にいられると、他の人に移してしまう可能性があるので、なんとか感染を1人目で食い止めるためにすぐに帰ってもらっているだけです。
風邪をひいていても頑張って会社に来るというのは一見良さそうなことですが、私の感覚だと、それは絶対にそれはだめです。その努力だか、根性によって、本来風邪をひかなくて済んだであろう人にも感染ってしまって、複数の人が風邪をひいたら、仕事に与える影響が非常に大きいです。
「優しくすることが優しさではない。」
というのが私のモットーなので、しっかりその辺も説明して、すぐに帰って病院に行ってもらっています。
ちょっと意識するかしないかで結果は大きく変わります。
是非風邪をひかないようにしながら、自己マネジメント力を高めていきましょう。